5月9日第11回期日報告――不当逮捕の映像を上映!次回は7月30日です

5 月9 日は麻生国賠の第11 回目の期日だった。この日は特別な日だったと云えるだろう。開始時刻は通常の14 時ではなく15時。法廷はいつも使っている721 号法廷ではなく601 号法廷だった。前回もお知らせした通り、逮捕時の映像を収めたDVD の上映が行われるからだ。
■いつもと違う法廷
この映像は、ツアーの参加者が撮影したもの。数台のカメラで撮られており、弾圧直後に編集、You Tube にアップされ4 日間で14
万回以上再生されたものをもとに再編集されている。そこには主催者側と警察との遣り取りや、公安警察が原告を恣意的に逮捕する
ため合図する様子、そして不当逮捕の決定的な瞬間などが生々しく記録されている。このような映像が法廷で上映される事は、決定的
証拠を形式的手続で密室で調べさせない、つまり傍聴者による監視のもとで裁判官に調べさせるという積極的な意味がある。また私たち訴訟団の、この裁判に関心のあるより多くの人と共にその場面を目撃したいという思いもあった。
一方、裁判所はこれまでよりも規模の小さな、20 人しか入れない法廷を用意した。傍聴に集まったのは36 人。傍聴券の抽選が行われ、16 人が入れなかった。法廷は5 人がけの椅子が2 つ並び、それが前後2 列。エコノミークラス並みに狭い。しかし、傍聴席と法廷を隔てる柵の前には随分とスペースがある。柵も椅子も床に留められておらず、柵をちょっと移動させたらあと10 人くらいはラクラク入れる広さがある。本来証言台のある場所には大きな丸テーブルがあり、原告や被告、代理人が囲むようにして座る。正面に向かって左手には車輪のついたモニタが2 台、DVD プレーヤーと一緒に設置されていた。
■なぜ狭い法廷なのか
 窮屈な思いをしながら傍聴席につくと入口付近から声が挙がる。車椅子の女性だ。彼女は傍聴券を手に入れられたのだが、その分、席が余るからあと一人入れるだろう、と役人に向かって話していた。裁判官に話して入れるようにしてはどうか、とも提案していた。よその裁判所だと柔軟な対応をしてくれるものだ、と抗議し、周囲も賛同していたが、開廷時刻が迫っているなどとうやむやにされ、傍聴席には空席が一つ残った。明らかに裁判所による排除だ。
 開廷直後、大口弁護士による抗議があった。なぜ、こんな狭い法廷なのか。普段使用している法廷ではダメなのか。上映機材も大層な
設備ではないし、いつもの法廷に移動して上映しても良かったのではないか。こんな狭い所でやるのは、本当は多くの人に見られるの
が嫌なのではないか。……最後のところは本当に云ったかどうか忘れたが、会場設定からして、多くの人を法廷に入れるのを嫌う雰囲
気が感じ取られる。これに対し裁判官は合議で決めた、の一点張り。自分の訴訟指揮でなんとでもできると思っている、官僚的な対応
であった。
■効果的な編集
肝心の映像は、You Tube のものよりも不当逮捕の過程が分りやすくなっていたと思う。例えば、当時の渋谷署警備課長(現在は警視庁警備部災害対策課)、宇井と主催側との遣り取り。警察はプラカードを掲げない事などを条件にツアー開始を認め、また、麻生邸近辺では数人に分れて見学するといった段取りまで話し合われているが、それぞれの会話に字幕がついていた。不当逮捕を指揮した当時の公安部公安二課長、栢木(現在は定年退職)の逮捕直前から逮捕に至る動きなどは、3 台のカメラで捕らえられており、別の角度で撮られた3 つの映像を一つの画面で見せたり、ストップモーションと字幕を併用する事で混乱した現場を冷静に観察できるようになっていた。映像を見た人の殆どが、逮捕が不当だった事が理解できるだろう。プライバシーの問題などもあり現在は検討中だがいずれは公開したいと考えている。
■次回は
これからはいよいよ証人に話を聞く人証が始まるが、次回はどの証人が採用されるかが決まる。こちらは上記宇井、栢木や当該含め9 名を証人として申請。今後もご注目、ご参加のほど、よろしくお願いします。
次回口頭弁論は7月30日14時~東京地裁721号法廷です★

1月30日第10回期日報告です

1/30月曜日、12時から地裁前でビラまき&情宣。先立って情宣していた東京大空襲裁判の原告団に挨拶し、音量等配慮をしながら一定距離をおいた場所で情宣。
土肥裁判の地裁判決ということで支援者もマスコミもいっぱい。
期日には、毎回公安がはりついているが、いつもは5人程度なのだが今日は8人。

14時からの口頭弁論の傍聴者は35人。
原告は不当逮捕映像が収録されたDVDを甲13号証として提出。「動かぬ証拠である映像をを上映する方法で証拠調べすべき」という川村弁護士に対し、裁判所は被告警視庁に対して意見を求めるが「裁判所の判断に従います」とだけ述べ、裁判長は右陪席左陪席の裁判官と3人で合議するといって中座して1分ほどで戻り、証拠の採用と上映を決定しました!!傍聴席からは「よし」とささやくような声で喜びあいました。
また、原告被告ともに、人証調べのための証人申出書を提出。被告警視庁は、不当逮捕を行った下手人である、公安部公安二課の山口悟、警視庁警備部災害対策課(当時=渋谷署警備課長)の宇井秀三、渋谷署の嶋野伸一の3人。原告は、不当逮捕された当該3人、ツアー出発前に折衝を求めてきた宇井に対応した組合員、不当な家宅捜索に立ち会った組合員、不当逮捕を指揮した栢木国広(当時=公安部公安二課長、定年退職)と被告と同じ下手人3人、計9人。特に、栢木によるデッチ上げ始終は映像にもバッチリ映っているから、真実究明には絶対欠かせない人物。当然、証人採用されるべきである。

次回期日は、上映設備のある法廷を押さえなくてはならない都合もあり、要調整となりました。確定次第、すぐにお知らせします。

9月26日、11月28日期日が終了しました。次回は2012年1月30日14時東京地裁721号法廷です

報告が遅くなりまして申し訳ありません。第8回、第9回口頭弁論が無事終わりました。詳細は報告は別途致します。次回は2012年1月30日14時、東京地裁721号法廷です。来年はいよいよ不当逮捕の映像上映や、公安警察の法廷への呼び出し、つまり直接対決を迎えます。ぜひご支援、ご注目をお願いします!

11月28日の原告・園の陳述を掲載します。

麻生邸リアリティツアー国家賠償請求訴訟 原告 園良太 第9回口頭弁論 陳述 私は9月23日の「差別・排外主義にNO!デモ」で再び不当逮捕され、前回9月26日の口頭弁論に出ることができませんでした。これ自体が大変な権利の侵害です。その経験から、狙い撃ち不当逮捕と公安条例の問題が繰り返されていることを述べます。

まず9月23日のデモはまたしても警察が公安条例を縦にデモに3列規制をかけ、車道側にずらっと並び、参加者の体を内へ内へと押し続けました。それに負けずに車道側へ私が横断幕でアピールを続けていたら、そこに警察がいたというだけで、公務執行妨害をでっち上げてきたのです。公安条例はこうしてまたも悪用され、不当逮捕に使われました。 その際、警察の責任者は私を指さし「検挙!」と叫び、私だけを押し倒して拉致していきました。

私は東京電力前の抗議行動や反原発デモをやり続け、この国賠訴訟を行っているので、それを止めたい警察に狙い撃ちされたのではないかと感じています。なぜなら9月12日に経済産業省前で丸の内警察の公安に何と「お前を逮捕したいんだよ」と言われたり、自分だけ後ろから体当たりされていたからです。そして9月13日には東京地裁前で僕の前にいた公安がいきなり自分で自分の足を絡めて倒れこむ、いわゆる「転び公妨」を行い、あやうく私は不当逮捕される所だったからです。仲間が「撮影しているぞ、でっちあげだとわかるぞ!」と即座に言ってくれたため難を逃れましたが、私は連続で狙い撃ちされ、公安警察の恐るべき手法と本質を見ました。

9月11日の新宿「原発やめろデモ!!!!!」で12人が大弾圧された時も公安条例で一人が不当逮捕され、まるでサウンドデモをつぶすかのようにデモ隊も車も大量の警察に囲まれ、分断され、妨害され続けました。5月7日や8月6日のデモで計7名も不当逮捕された時もそうであり、そのたびに私は救援活動に駆け回りました。今、この法廷にも不当逮捕された仲間がたくさん傍聴に来ています。

こうした問題が2008年の麻生邸ツアーから始まっています。あの時も、「公安条例違反」をでっち上げられる対象とタイミングを公安は探し続けていたことがユーチューブの映像で証明されています。そしてたまたま先頭を歩いていた私がそれに該当すると判断し、公安が私に体をぶつけてきて不当逮捕したのです。警察は今も全く反省していません。しかしそもそもデモは自由です。そして2008年のテーマであった格差と貧困への反対は、アメリカのウォール街の占拠運動に見られるように金融恐慌が巻き起こる世界中で当然になっています。また今年の日本の反原発運動も、今も放射能が拡散し続け生存が脅かされる中ではあまりにも当然のことです。だから被告の東京都・警視庁は狙い撃ち不当逮捕も公安条例もすぐに撤廃すべきです。

裁判官は、私たち原告の訴えを適切に受け止め、不当逮捕の証拠映像も早く法廷で流してください。そして被告の責任を認めてください。よろしくお願いします。

東京都は求釈明に答えろ!麻生国賠第七回口頭弁論。次回は9月26日14時

7月11日、麻生国賠7回目の口頭弁論。
前回の法廷の、公安条例違反を構成する客観的条件を明らかにせよという原告の再三の求釈明に対し、答える必要はないと繰り返す東京都=警視庁と、それを追認する裁判所の姿勢を問題とし、今回の地裁前情宣では求釈明に消極的な裁判所の訴訟指揮は不作為で不当であると強く訴えた。ビラまき中、公安刑事が素知らぬふりをしてビラを受け取ろうとするので、即座に取り返して暴露・糾弾したところで、そろそろ開廷の時間ということでいつもの721号法廷へ。

そして第七回口頭弁論の冒頭、裁判長が東京都に求釈明!とはいえその中身の大半は準備書面中の表現の不統一を指摘したもので、原告が求めている内容とは大きく隔たりがあるが、公安条例違反には実際に公共の秩序の安寧が乱された事実が必要なのかどうか釈明を求めたことは、注目に値するといっていいだろう。

東京都は、内容を書面で欲しいと求めたが裁判長は「私の言ったことを正確に理解して釈明してください」と答えた。
また、原告は弾圧の実態を記録した映像の上映の必要性を訴えるために、画像を切り出して要点を整理した書面を証拠として提出した。原告は証拠の重要性に鑑み、先に証拠調べとして上映すべきと主張したが、裁判長は争点整理が先である、引き延ばしではなく必要な審理を行っているのだ、とあくまで自らの訴訟指揮を正当化するが、その形式主義で官僚的な体質は明らかだ。真実を追究するのならば、まず動かぬ証拠を見るべきだ。

3・11以降、これまでになく人々が自主的に街頭行動を組織している。表現の自由は社会を成立させる最低限の条件のひとつである。実践をとおして人々とつながり、ともに勝利を勝ち取っていきたい、次回第八回口頭弁論は9月26日月曜日14時から721号法廷、傍聴席を溢れさせよう!

4月25日第6回口頭弁論レポート、原告が話しました!次回は7月11日(月)13時半です。

4月25日に「麻生国賠」の第6回口頭弁論が行われました。12時半から突然の雨にも負けずに地裁前情宣を行い、興味を持ってくれた方には出来上がったばかりの「でてこい」5号を渡しました。そして法廷では相変わらず不誠実な対応の東京都と警視庁に対して、原告の園が東京の運動の中で麻生国賠と同じパターンで不当逮捕が繰り返されており、それに強く抗議する、だから麻生国賠にも意味がある、とアピール。そして大口弁護士が裁判所が東京都の先延ばし行為を認め続けているのはおかしい、警察が恣意的な逮捕やガサ入れを行ったというこちらの深い指摘に都は全く答えていない、と鋭く糾弾。法廷は大いに盛り上がりました。そしてあの不当逮捕映像という「動かし難い証拠」をもとに議論を前に進めるべきだと次回法廷での映像上映を求めました。ぜひ、みなさんもその声を一緒に大きくして下さい!
次回口頭弁論は、7月11日(月)13時半から東京地裁721号法廷です。ぜひ傍聴席を埋め尽くして下さい。

★麻生国賠 原告 園良太 4月25日第6回口頭弁論陳述★

東京都は今回の準備書面を直前まで提出せず、その中身も実質的に回答を拒否していた。これは逮捕や家宅捜索の不当性を突かれたくないが故の卑怯な逃げです。麻生邸リアリティツアー国家賠償請求訴訟は一年近く続けてきましたが、東京都も警視庁も私達への反論書の中で明白な不当逮捕を「正当だ」と嘘をつき、私たちが「警察への暴力を振るった」などとでっち上げています。暴力を振るったのは警察の側です。これを認めない警察は正義の味方などではなく、民主主義の敵です。

麻生国賠は私達だけの問題ではありません。日本中の警察が08年10月以降も社会運動への不当逮捕を繰り返しています。関西では悪名高い大阪府警が日雇い労働者の集まる釜ヶ崎へ露骨な弾圧を続け、つい先日も何もしていない7人の人々が不当逮捕され、いまだに勾留され、全員起訴されるかもしれないと言われています。

関東では街頭デモに対する露骨な弾圧が減っている分、それ以外の行動への弾圧が続いています。麻生邸ツアーと同じく「公務執行妨害」と「公安条例違反」を組み合わせる逮捕手法です。人は目的を持って自由に行動していますし、歩道を歩くだけなら何ら許可は不必要ですから、ある目的地へ歩道を数人で歩く行動は普通にあります。所がそれを公安警察がすぐに「無届デモ」扱いして乱入し、何もしていない参加者を逮捕する。突然そんなことが起きれば当然現場は混乱し、参加者は抗議します。そうして警察と向き合う状態になっただけの人を今度は「公務執行妨害」扱いし、芋づる式に逮捕者を増やしていく。09年4月の埼玉県蕨市での不当逮捕、10年8月の靖国神社への抗議行動での不当逮捕、12月の渋谷で排外主義デモの前に抗議の意思表示をした人への不当逮捕、11年2月のアメリカ大使館前での不当逮捕、4月の天皇の味の素スタジアムへの「原発避難民慰問」に反対の声を上げた人への不当逮捕が繰り返されています。つまり公安警察は全く反省していないし、自らのメシの種のために運動を妨害し、人から十数日も自由を奪い、自宅を荒らしているのです。

戦争を美化する靖国神社や、差別排外主義に反対するのは当然の事です。沖縄県高江への米軍と日本政府の横暴に反対するのも当然のことです。そして現在大問題となっている福島原発事故は、原発を推進してきた政府・東京電力・霞ヶ関に全ての責任があり、彼らが対応能力も持たない事が日に日に明らかになっています。今いったいどれだけの人が家・仕事・故郷を捨てさせられ、避難を強いられているか。抗議は当然であり、海外なら東京電力の会長を始め幹部は逮捕・起訴され、内閣は総辞職している筈です。でも政府・東京電力は権力や利権を手放したくないため、警察権力を使って抗議を弾圧します。その結果、3月末に東京電力前で何もしていないデモ隊の3人が不当逮捕され、味の素スタジアムでの不当逮捕も起きました。これほどあからさまな不当性はありません。それは崩壊する権力の醜さそのものです。

裁判所はそんな権力に付き合うべきではありません。三権分立を守るべきです。東京電力前のデモ不当逮捕では真っ先にデモ隊のカメラを抑えつけようとしたと言います。公安警察が不当逮捕の映像公開を恐れているのは明らかであり、それは動かしようのない証拠だからです。だからこそ私たちが求め続けている麻生国賠法廷での不当逮捕の映像上映を早く認めるべきです。私たちは無罪です。公安条例は撤廃すべきです。東京都と警視庁は不当逮捕であることを認め、謝罪し、二度と運動への弾圧を行わない事を要求します。