「麻生邸リアリティツアー国賠訴訟」2審初公判が決定! 政権批判で歩くと逮捕!?よくない人は、6月4日14時に東京地裁429号法廷へ!

「麻生邸リアリティツアー国賠訴訟」2審初公判が決定!

政権批判で歩くと逮捕!?よくない人は、6月4日14時に東京地裁429号法廷へ!

麻生邸 リア ティツリア ティツリア ティツー事件 国家賠償請求訴訟団
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「麻生邸リアリティツアー国賠」とは?

2009年10月、渋谷駅から徒歩10分ほどにある麻生太郎首相(当時)の豪邸を見に行くツアーが呼び掛けられた。貧乏人自らが見る主体となり格差と貧困のリアリティを取り戻すツアーである。ところがツアーを警視庁公安部が襲撃し、東京都公安条例違反などで参加者3人を逮捕した。さらに「現行犯」逮捕なのにフリーター労組を家宅捜索し、事件とは無関係のパソコンを押収した。

この逮捕・捜索は違法・違憲だ。公安条例の合憲性を、最高裁は「公共の秩序安寧公共の安全に対し明らかな差迫つた危険を及ぼすことが予見されるとき」に限っている。では30名ほどが歩道て麻生邸に向かうことのどこに「差迫つた危険」があったというのか。

まともな審理がなされなかった

公安条例の問題と、不当逮捕・捜索への憤りから、原告団は「国家賠償請求訴訟」を東京地裁に提起した。
ところが東京地裁(谷口園恵裁判長)はまともな審理をせず請求を棄却した。
谷口の訴訟指揮は異常だった。まず公開の原則を破った。「警備法廷」(東京地裁429号法廷)で傍聴者に所持品検査を強い、途中退出で空席ができても入廷を拒否した。また、審理に不可欠の証人も採用しない。不当逮捕を指揮した栢木公安二課長(当時)、家宅捜索に立ち会ったフリーター労組員だ。さらに、「最終意見陳述」の機会を奪った。谷口はこれを「不要」の一言で切り捨てたのである。

被告主張を全面採用した政治的判決
その結果、判決は珍妙かつ不可解な論理による不当判決になった。原審は①歩道を5、6人ずつ歩いて行くことに公安条例は関係ない ②ツアー参加者は警察の警告に応じた ③隊列の形成・スクラム・シュプレヒコール等は行わなかった、ことを認定している。なのにツアーを届け出なしの集団示威運動とし、それを「指揮煽動」した原告を公安条例違反と判断した。
なぜか? それは警視庁公安部の政治性を意図的に無視しているからである。渋谷署の宇井警部(当時)は法廷で以下のように証言した。「やっぱり現在この集会が、麻生総理に対する批判めいた言動があるというようなことから、無届集会に当たると思いました」。警視庁が問題としたのは政治的なことが語られるかどうかなのだ。

控訴審で逆転しないと大変だ!
これは大変なことである。政権に批判的なことを口にしながら5,6名で街を歩けば、警察は公安条例を用いて逮捕してもよいことになる。なんとしてもこれは逆転しなければならない。
控訴審の第一回期日は、6月4日午後2時東京高裁429号法廷。すでに現された敵対的な国家意思に抗して私たちは闘っていく。ぜひ関心を、傍聴を!

「麻生国賠」一審判決の要旨です

判決文要旨

判決文は、一言で言えば「警察主張の丸写し」だ。計23頁で13頁までを双方の主張をまとめ、残り10頁を裁判所の主張を書いている。まず原告の主張から。

麻生国倍の原告3名とフリーター労組は、100万円および2008年10月26日から支払い済みまで年5分の割合による金員を国と東京都が支払うことを求めている。事案の概要は、3名が公安条例違反と公務執行妨害で逮捕され、フリーター労組が家宅捜索された」とまとめる。国賠の争点である東京都公安条例を「デモの警察署への事前申請を義務づけている」などと解説している。

それに対する原告の主張を「本件条例は、表現行為の中でも極めて重要な位置を占める集会・示威行動について、表現の自由の最も直接的な対立物である警察機関による事前許可制を取り、許可権者に広汎な条件付与を認めるなど、集会・示威行動の自由を不当に制限抑圧するものであるから、憲法21条に違反し無効である。本件条例を合憲とする判例は変更されるべきである。…本件ツアーは、60人程度が5列隊列で歩道上を進行するもので、重大法益に対する侵害の現在かつ具体的な危険性は全くなかった一方、憲法上保護されるべき高い価値を有する表現行為であったから、これに穏健条例を適用することは、表現行為に対する過剰な制圧であって、憲法21条に違反する」とまとめている。公務執行妨害は成立していないという原告の主張もまとめている。

そして国・東京都側の主張だが、それが何と裁判所の判決文とほぼ同じなのだ。まさに権力と一体化する東京地裁。よって裁判所の判決文のみを紹介する事で抗議としたい。

裁判所は4つの争点について見解をまとめている。園の逮捕と公安条例の問題は、警察権力の「潜在的暴徒論」をまんま採用している。「集会及び集団行進が表現の自由として憲法で保障されるべき要素が存在することは原告の主張のとおり。もっとも、このような集団行動による思想などの表現は、多数人の身体的行動を伴うものであって、多数人の集合体自体の力という潜在する一種の物理的力によって支持されていることを特徴とし、時として、本来は平穏に法と秩序の下で行われるべき表現の自由の行使の範囲を逸脱し、地域の平穏を乱し暴力に発展する危険を内包しているものであるから、これに関するある程度の法的規制は必要でないとはいえず…憲法に違反するものではない。…濫用のおそれがあり得るからといって、本件条例が違憲であるということはできない。違憲無効であるとの原告らの主張は採用する事ができない。本件条例の適用が合憲とされるのは集団行動により他の法益が侵害される明白かつ現在の危険が存在する場合に限られると解することはできず、このような限定解釈を前提として適用違憲をいう原告らの主張も採用することができない。」と言い切る。

そして「ツアー参加者らは単なる麻生邸の見物ではなく、麻生に対する批判や問題提起を目的としていることを公共の場所で表明した上で、その目的を実現するために、麻生邸に向けて公道を集団で歩行していたものであり、先頭に立つ園が責任追及の意見表明をしながら、本件ツアーへの参加を通行人に繰り返し呼び掛けており、本件ツアーは単なる『遠足』と呼べるようなものではなく、本件条例1条により事前に許可を申請すべきことが要請される『集団示威運動』に当たると言うべきである。」原告園は「本件条例5条にいう集団示威運動の『指導者』及び『煽動者』に当たるというべきである」。そして「無許可の集団行進は、単に許可申請手続きをしなかったいう点で形式上違法であるにとどまらず、集団行動に内包される上記のような特質に鑑み、公共の利益保護の必要上、これに対して地方公共団体の取るべき事前の対応措置の機会を奪い、公共の安寧と秩序を妨げる危険を新たに招来させる点で、それ自体実質的違法性を有すると解するべきである」と不当逮捕を正当化しているのだ。

そして原告矢部、Aの逮捕も公務執行妨害に当たると言いきっている。

Aの取り調べの不当性についても、私たちは裁判でAが取り調べ後の状況を書いたノートを証拠として提出した。それに対して「Aが自らの記憶と印象に基づき取調べ時のやり取りを断片的に再現したものであって、取り調べに当たった伊藤警部補らの発言の内容や文脈を正確に伝えるものであるとは限らない上、その再現内容を前提としても、伊藤警部補らが、黙秘するAに考えを改めて供述するよう促していたことが認められるにとどまり、人格権や黙秘権の侵害とまで評価しうるような取り調べがあったとは認められない」と言い切る。これでは密室の留置場で警察にどんな暴力を受けても「証明できない」と却下されるではないか!絶対に許されないことだ。そして医者に連れて行っただけで「Aの体調に配慮している」と言い切るのも、Aのノート読み上げを無視した噴飯ものの主張だ。

最後の組合の家宅捜索についても「ツアーの連絡先と主要メンバーが組合である以上、警察官らが関連証拠が組合に存在しており、全容解明には事務所の証拠の押収が必要と判断し、裁判所が差し押さえをみとめたのは合理的な理由が無かったとは言えない。原告3名が不起訴処分になったからといって、差押えの請求又は執行の時点で不必要だったと推認する事はできない。パソコンを丸ごと押収したのも行き過ぎではなく、被疑事実に関する情報を全て抽出して複製するには慎重な時間と作業を必要とするために現場での作業は容易でなかったことから、パソコン押収は違法な行為だったとはいえない」と言い切っているのだ。

そして結論を「よって、その余の点について判断するまでもなく、原告らの請求はいずれも理由がないからこれを棄却することとし、主文のとおり判決する」と締めている。裁判長裁判官谷口園恵、裁判官宮崎謙、裁判官岩下弘穀。

このように、全てが警察主張を丸写しした、手抜きと権力一体化の判決文であった。